◆一章三日目(1)◆

昼休み。
今日は学校について…
気がついたら昼休みだった。

…まだ眠い。
私はふらふらとお弁当を持ち屋上へと向かった。

「おまえ、今日はずっと寝てたな…」私が屋上に到着するなり拓磨が言った。
「え…みていたの?」
「ああ。」
「ちょっと、寝てなかったので。」
皆が一斉に私を見つめる。

「調べものとか、考え事とか、呪法の練習とか…やることが多くて。」
現状の封印がいつまで持つのか。
私達に残された時間がどれだけあるのか。
それを考えると正直眠るのが怖い。

「私、学校来るのやめようかと…」ポツリと呟いた。
学校に来ても寝てばかり。
時間の無駄なんじゃないかな。

「そ、そんなの駄目だ!」
「なーに言ってるんだ!おまえ」
「同感だ」
今度は一斉に反対の声があがる。

「でもこの時間で調べものとか出来るし…」
「俺達も手伝おう」祐一先輩は言うと、二人も頷く。

「それは有難いんですが…」
なんて言ったらわかってもらえるんだろう。

「…大蛇さんに調べてもらおう。」
「そうだ!大蛇さんは学校に来なくてもいいんだもんな!」
「同感だ。おまえが調べるよりも早いだろう。」

拓磨の提案で大蛇さんにお願いすることになってしまった。
確かに私が調べるよりも早そうだけど。
もう暫くはこのままで…でも本当にギリギリになったら学校を休む。
そういうことで話がまとまった。



2006.07.27