◆三章二日目(4)◆

封印域に着いた。

しかし、何も異常は起きていなかった。
「どうなってるの?」
私は自分の内なるモノに問うが答えは返ってこない。

呼吸を整え、暫くその場にて待ってみる。

その時だった。

カサリ。小さな足音がして。
淡い月光を浴びた金髪の少女が現れた。

「アリア…」私は呟くと、暫くの間彼女を見詰めていた。

「恐れでも、敬いでも、怒りでもない…なぜそのような目で私を見る。」
アリアも暫くの間私を見詰めた後、静かに言った。

私が答えずにいると、
「…おまえは私の敵か?」

「あなた達の望みは何です?」
質問には答えずに言った。

「おまえ達が鬼斬丸と呼んでいる剣だ。」
「それは無理です。」
きっぱりと言う。

「シビル、おまえは私の敵となるのだな。」
アリアがそう呟いた後、複数の足音がした。

「…明日、この場所、この時間に私はもう一度ここに来よう。決着をつけよう。」
そう言うと彼女の姿は見えなくなった。
そして入れ替わるかのように守護者達が現れた。



2006.08.04