◆三章三日目(1)◆

ふっふっふ。

機嫌の悪い時にはこれに限る!
タシーン!タシーン!!
小麦に怒りを込めて討つべし!練るべし!!

鬼斬丸の事だけで忙しいっていうのに!
ロゴス!
おまけにあのセクハラ野郎!





「で。これか?」

昼休みの屋上。

「何か問題でも?真弘先輩?」

「おまえ、笑顔が怖いぞ…」

「文句があるんなら食べなくても結構ですよ?真弘先輩?」

「美味しいです!珠紀先輩、これ今日は『勝つ』っていうカツサンドなんですよね?」
慎司君はニコニコとカツサンドを頬張る。

「なーんか。運動会じゃねぇんだからよー。」

「ま、いいじゃないすか。ガチガチになったり、暗くなってるよりは。」
拓磨はそういうと2個目のカツサンドに手を伸ばす。

「同感だ。」
いつの間にか祐一先輩は3個目を食べている。

「てめ、祐一!おまえ肉嫌いだろ?」

「珠紀の手料理なら大丈夫だ。」
サラッと言う。

「おめぇら、食いすぎだぞ!俺にもよこせー!!」

…そんな風に私のカツサンドはあッと言う間になくなり、昼休みは過ぎていった。



2006.08.05