◆五章三日目(1)◆

「なんだよ、これからロゴスを襲撃しようってのにこのショボイメシは!」
「…なんで俺達の朝食は御飯と味噌汁だけなんだ!?」
「御飯とお味噌汁だけでも有難いと思いなさい、この変質者三人組!」

「かーッ!祐一、この裏切り者!オカズよこせ!」
「祐一先輩、真弘先輩に幻影でオカズでも作ってやってください。」
「真弘、焼きそばパンでいいか?」
「炭水化物で白米が食えるかっつーのッ!」

「珠紀…せめてふりかけとか漬物とか…」
「祐一先輩、拓磨はふりかけと漬物の幻影が欲しいそうです。」
「ん…」
「ゆ、祐一先輩。俺、これだけで十分ッスから。」

「ほら!黙って食べる!狗谷を見習いなさい。」
「フッ…お仕置きプレイも悪くない…」

「あのなぁ…」
「鴉取君、サッサと食べないと置いていきますよ。」
大蛇さんがキラーンと音が出そうな微笑みを向けると、真弘先輩は無言で御飯をかきこみ出した。





美鶴ちゃんは朝になっても部屋から出てこなかった。
食事当番だというのに…
おまけに昨日は手伝ってくれた慎司君も戻ってこなかった。
そういった訳で、おかずが少なくて済んだのは正直助かった。
三人分でも。

でも、ロゴス襲撃という大事を前に。
私はなんで朝食で悩んでるんだ!?



2006.08.14