◆七章一日目(1)◆

私が覚醒して数日が過ぎた。

この間、ドライの襲撃がない。
芦屋さんも来訪しないので様子がわからない。
尤も芦屋さんは清乃ちゃんに宝具を盗ませようとしたのが発覚して、こちらには来づらいだろうが…
私は待っていたメールが来ると、皆を集め提案した。





「こちらから討ってでるのですか?」まずはじめに口を開いたのは大蛇さんだった。
「ええ。」
「勝算はあるのでしょうか?」
「…わかりません。真の守護者となった皆は以前よりも強くなったとは思いますが。」

「いいんじゃねぇ。いつまでもこうして燻ぶっているよりマシだぜ。」
「ああ。俺も賛成だ。考えるより体を動かしていた方がいい。」
「ふむ。鴉取君と鬼崎君は賛成なんですね。他の皆さんは如何でしょう。」

「あの…僕は、アリア様のことが心配です。
 せめてフィーア…いえ、フィオナ先生が帰ってくるのを待っては駄目でしょうか?」
「待て、慎司。それだとドライの活動時間になってしまわないか?」
「あ…そうでした。」

「そういえば多家良さんはどうしますか?」
「守る者が多くなると足手まといだな…」

突然居間の襖がガラッと開いた。
「ちょっと待って、狗谷遼!足手まといとは誰の事!」

「あの…お止めしたのですが…」
「私も行こう。」
「アリア様!!」





…結局、美鶴ちゃんを除く全員でロゴスのアジトへ行くこととなってしまった。
この間、宝具は美鶴ちゃんとおばあ様に守ってもらうことになる。
ドライや芦屋さんが宝具を狙ってくるかもしれないが…



2006.08.22